海外旅行中の突然の下痢…知っておいたほうが良い原因と対処法

果物の場合は、体内に入った、慣れない酵素が引き起こした問題なので、その酵素を、体から出してしまうことを、第一に考えましょう。そのため、下痢止めを使わず、どんどん体内から、不慣れな酵素を出してしまうようにしましょう。

慣れない油やスパイスが原因と考えられる場合には、摂りすぎに注意するしかありません。揚げ物や香辛料が多い料理は避けましょう。慣れる人は3日程度で、現地の食事に慣れていきますが、どうしても慣れられない人もいますので、慣れられない人は胃腸薬を服用しましょう。下痢をすると怖いのが脱水症状なので、沸騰した湯を使った湯冷ましを、少しずつ飲んで、脱水しないように気を付けましょう。

また、果物の酵素が原因と考えられる場合は、下痢が落ち着いても、胃腸薬を飲み続けましょう。酵素の作用は強く、長く影響しますので、帰国したあとでも胃腸をいたわった食事をとりましょう。

海外旅行中の下痢を起こさないための予防方法

海外旅行中に下痢を起こさない予防法としては、次のようなものが考えられます。

出発前に疲れを溜めないようにしましょう。

お休みをする分、周囲に迷惑をかけないように、と一生懸命に働くのは、ビジネスパーソンとしては立派ですが、やりすぎは禁物です。身体の疲れは風邪や胃腸の不調、といった形で後から出てきます。それが海外旅行の時期にぶつかったら、せっかく楽しみにしていた旅行が台無しになりかねません。

疲れを溜めすぎないように、やりたいこと、やらなければならないと思ったことの7割達成を目標にしましょう。残った仕事は、帰国してからでも挽回できます。自分にそう言い聞かせて、無理をしないように心がけましょう。

現地の食材管理、ウイルスや細菌、寄生虫などによる感染が問題になりそうな場合

現地の屋台での食事は、いかにも海外へ来た!という気持ちになって、楽しいものですね。でも、その際には、しっかりと加熱したものだけを選んで食べましょう。そして飲み物も、ボトルのミネラルウォーターなどを持ち歩きましょう。

衛生観念や食物管理の方法が日本と異なるという事態は、先進国でも発展途上国でも起こります。そのため、現地のレストランでも、基本的には加熱したものを中心に食べるようにしましょう。レストランでの飲み物は、アジア圏であれば温かいお茶か、氷なしの水を頼みましょう。アジア以外の国では、できるだけ氷なしの水か、瓶いりのビールやジュース、ワインにしましょう。

生ものはスーパーや市場などで、丸ごとのりんごやオレンジなどの、食べなれたものを買って、良く洗って食べましょう。市場やスーパーに入って食品を買うのも楽しい思い出になりますよ。

現地の果物の酵素や油、スパイスが問題の場合

まず南の国の食べなれない果物には、強い酵素があることを知っておきましょう。せっかく行ったのですから、下痢が起きない限り、まったく食べない、というのも寂しいですね。南の国の食べ慣れない果物でも、少し食べる位は大丈夫です。ただし大量に食べると、胃腸が強い酵素にさらされて、身体の中から疲れてしまうことを覚えておきましょう。

通常の生活には無い酵素を大量に摂取すると、胃腸の回復まで1か月近くかかるそうです。酵素はそのくらい強力であることを覚えておきましょう。

また油やスパイス類が原因と考えられる場合には、果物の場合と同じく、大量にとらずに、できるだけそれらを避けた食事内容にするようにしましょう。

しっかり予防&対処をして、楽しい海外旅行を!

楽しいはずの海外旅行を台無しにしてしまう、体調不良。特に下痢の場合には、症状が起きたら待ったなしになるので厄介ですね。まずは下痢にならないように、しっかり予防をしましょう。

こまめに手を洗えない、食器の衛生状態が不安な場合に備えて、アルコール系除菌ウェットティッシュの持参もいいですね。日ごろ飲みなれた胃腸薬も持参しましょう。水は必ずミネラルウォーターを買って持ち歩きましょう。南国のフルーツや、現地の油、スパイス類に、胃腸がついていかれない場合もありますので、大量に食べることは避けましょう。そして出発直前に疲れを溜めない、旅行中にも適度に休憩をとることを心がけましょう。

予防をしていても、残念ながら下痢になってしまった場合に、最も注意が必要なのが水分補給です。湯冷ましを作れない場合に備えて、日本から経口補水液やパウダー状のスポーツドリンクの素、または砂糖と塩を持参するのも有効です。水1リットルに対して、砂糖をティースプーンで6杯、塩を1杯で経口補水液と同じ濃度になります。

抗生物質も感染性の下痢には有効です。持参しようと思った場合には、かかりつけ医に相談しましょう。下痢止めはバスでの移動が避けられず、お手洗いに行かれない場合にはいいのですが、本当の下痢の治療にはなりません。身体が出したがっているものを、体内にとどめてしまうので、服用には注意が必要です。

またもし下痢が長期間収まらない、または嘔吐や血便もあり、熱が出た場合には、すぐに現地の医師にかかりましょう。そのためには、行く先がどこであれ、海外旅行保険に加入しておくことが大切です。保険会社は24時間体制でサポートを提供しており、適切な医療機関の紹介もしてくれます。いざというときに頼りになるのが海外旅行保険です。

しっかりと予防をして、それでも下痢になってしまった時には、冷静に対処しましょう。そして下痢と言うハプニングはあったけれども、楽しかったね、と思い出せる海外旅行になりますように!