コロナが終息したら見に行きたい!オーストラリアならではの動物たち

Turtle(タートル)

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通常、タートル(亀)の産卵時期は、11月〜3月だと言われています。そして、1月頃、最も多くのベイビータートルたちが巣立つ姿を観ることができます。

しかし、その常識に反して2020年6月中旬、クイーンズランド州に沿って美しいコーラルを繰り広げているグレートバリアリーフのレイン島の海岸で、多くのベイビータートルが孵化し、海に向かってヨチヨチ歩く姿が確認されました。その数は、なんと6万4000匹に及ぶと言われています。

タートルのお母さんは、産卵時期になると海から浜辺へ上がり、後ろ足を使って深い穴を掘ります。そして、休むことなくその穴に数千個の卵を産み落とします。そして、その産卵時期に多くのタートルが悲しいアクシデントで命を落としています。

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皆様もご存知の通り、タートルは大きく、非常に重たい甲羅を持っています。陸地を移動することは大変な労働力を強いられます。また、陸地に近い目線で移動するため、自分自身の周囲の状況、向かっている先がどうなっているのか、そのようなことを明確に認識できないことがあります。そのため、岩の上から落ちて逆さまになったり、人間が無情に放置していったゴミ類に絡まったりして、そのまま身動きができず命を落とします。

オーストラリア政府は、そのような悲しい事態をストップすべく、落下防止用のフェンスを設置、またボランティアを募り、海岸のクリーン活動に力を入れ始めました。オーストラリア政府は、タートルを守る為に手を差し伸べてくれる心優しい人々を常に求めています。もし、あなたがオーストラリアに行ったとき、美しい海や浜辺を歩く機会があれば、たった一つのゴミでも拾ってゴミ箱に入れてくれるだけで、一匹のタートルの命が救われる可能性が高まります。

コロナ感染拡大防止による国際・国内旅行者の制限により、クイーンズランド州を訪れる旅行者減少し、静かな状況が続いているためか、普段は中々現れない場所にタートルが姿を見せています。ケアンズのパームコーブビーチのピア周辺を優雅に泳ぎ、息継ぎのため海上に数十分おきに頭をひょっこり出しているタートルに出逢うこともありますよ。

オーストラリアで逢える!人間にとって危険な動物!?

Cassowary(カスワリ)

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日本国内では、「ヒクイドリ」として、その名を知られている非常に大きな鳥の一種です。この鳥を初めて見る日本人は、ダチョウだと思ってしまうでしょう。例えオーストラリア人であっても、この鳥カスワリを見たことがない場合、オーストラリアの国鳥の一つである「エミュー」と勘違いするほど、その姿はよく似ています。

カスワリは鮮やかな赤、青、黒などのカラーコンビネーションが美しいボディを持ち、その美しさとは対象的に、岩よりも固い鶏冠と恐竜のように大きく、非常に鋭い爪が生えた脚が特徴です。

◆カスワリに殺された男性

ある男性(70歳)がカスワリをペットとして、自宅で飼っていました。彼は、自分自身が経営する大きな農場を持っており、その一角でカスワリ一羽が暮らしていました。

ある日、男性はカスワリを放し飼いにしている農場の一角に入り、何かしらの作業をしていました。そして、アクシデントで転倒してしまったところ、そのカスワリに襲われ死亡してしまったのです。カスワリの脚力は想像を超す破壊力があり、時速50kmで走ることができる、また、3本の鋭い爪は10cm以上になるものもあり、たった一蹴りでどんな動物をも切り裂くことができるほど恐ろしい武器なのです。

◆ベビーカスワリも危険度大

クイーンズランド州の山道をドライブしていたカップルが、道路を横切ろうとしている野生のベビーカスワリ2羽に出会いました。ボディの羽毛はアイボリーベースのカラーにブラックライン模様が描かれ、鶏冠がなく、脚は細くて爪も短いものです。その姿は、とても愛らしく、動物が好きな人は思わず抱きしめたくなるでしょう。

そのカップルのガールフレンドも同じ感情を抱きました。最初は、車内から写真を撮っていただけなのですが、道路上でヨチヨチ歩くベビーカスワリの姿に吸い込まれるように車外に出ました。彼女がベビーカスワリに近づくにつれ、ベビーカスワリたちは、大きな声でピーピー鳴き始めました。

そして、カップルが予想していなかった恐ろしい出来事が起こりました。ベビーカスワリの鳴き声を聞きつけた親カスワリが茂みの中から姿を現し、女性に向かって猛突進してきたのです。慌てた彼女はすぐに車に飛び乗り、ボーイフレンドが即座に車を発進させ、その場を離れました。野生のベビーカスワリの周囲には、必ず親カスワリがいることを忘れてはいけません。

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オーストラリアでは怪鳥とも呼ばれているカスワリは、クイーンズランド州ケアンズの動物園、ノーザンテリトリー州の動物園に行くと見ることができます。また、朝早くに山道を歩く野生カスワリに出会うこともよくあります。但し、もしカスワリに出会っても、くれぐれも触れ合おうとはしないことを強く認識しておいてください。

Shark(シャーク)

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最近、大変悲しいことにオーストラリアでシャークアタックの被害が急増しています。

3ヶ月間で5名がシャークに襲われ、命を失いました。襲われた彼らは、サーフィンをこよなく愛し、そのサーフィンを楽しんでいる時、またツアーで参加したシュノーケルやスキューバーダイビングのツアー中に被害に遭いました。

これまでは、西オーストラリア州、南オーストラリア州でよく目撃されていたシャークが、この数年間オーストラリア東部および北部にも姿を現すようになりました。そのため、クイーンズランド州は、シャークコントロールプログラムとして海洋沖にシャークの侵入を防ぐシャークネットを設置しています。

しかし、このシャークネットは完全に侵入を防ぐことが難しく、時には親子クジラがそのネットに絡まれて身動きができなくなることがあります。この事態に捕鯨団体や住民から、シャークネットを撤去するよう要望も挙っており、クイーンズランド政府がどう判断するかが難しい状況です。

ニューサウスウエルズ州シドニーの海岸では、子供たちが遊ぶビーチ近くまでシャークが現れたこともあります。サマーシーズン(オーストラリアでは、11月〜2月頃)、南国リゾート地オーストラリアで海に入る時は、例え泳ぎに自信があるといっても一人で遠い沖へ出ず、また、大人は小さな子供たちだけで海の中で遊ばせない注意も必要になってきました。