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海外旅行に行く際には持ち物に注意を
最近は海外旅行に行く人が増えていますが、仕事や出張、また留学など目的があって海外に行く人もいますよね。他にも、海外に親戚がいる、国際結婚しているので両国を行き来しているなどのケースも珍しくはありません。
せっかく海外に行くのだから準備はしっかりとしておきたいものです。初めて海外に行く人は何を準備すれば良いのか戸惑っているかも知れません。また、海外旅行に慣れている人でも、機内に持ち込み禁止の物って何だったかな?と、不安な思いが頭をよぎるものです。これから行く国に友人や知人、家族や親せきがいる場合は日本のお土産を持って行ってあげようと考えたりもするでしょう。
今回は、海外旅行に行く際に持っていけないものについて詳しくお話していきます。「これくらい持っていっても大丈夫だろう」なんて甘い考えでいると、入国の際にトラブルになる可能性もあるので気を付けましょう。
機内に持ち込めないもの・制限があるもの
日本から出国手続きの際に行われる保安検査。国や航空会社によって違いはあるものの、飛行機に乗る人は誰であれこの検査を受けなければなりません。ハイジャックやテロ行為を未然に防ぐために行っており、その為には機内に凶器や危険物、爆発物など「持っていけないもの」を細かく調べなくてはならないのです。
手荷物には2種類ある
飛行機に乗る時、大きなスーツケースなどはチェックインカウンターで預ける手続きをしますが、これは「搭乗前に預ける手荷物」になります。それ以外が「機内に持ち込む手荷物」となるので、手荷物には2種類ある事が分かりますね。預ける手荷物でも、機内に持ち込む手荷物でも、飛行機に一切持ち込めないものは「爆発の恐れがあるもの」や「燃えやすいもの」「毒性のある物」などです。これらは危険物とみなされているので、場合によっては遊び道具だとして持っていけないのです。
例えば海外旅行先でキャンプをする予定があり、そこで楽しむための「花火」をせっかく準備しても危険物とされているので、空港で破棄せざるを得なくなってしまいます。こうした事からも分かるように、海外旅行に行く準備段階のうちに各航空会社や空港、また国土交通省のホームページなどでしっかりと海外に持って行けないものを確認しておくことが重要です。
機内持ち込み禁止リスト
ここでは、海外旅行に行く時に機内に持っていけないものについて詳しくお話していきましょう。基本的には「危険物」とされるものと「液体物」が持っていけないものになります。代表的な例を挙げておくので参考にしてみて下さい。
持ち込み禁止の危険物
- 高圧ガス
ライター用補充ガス・カセットコンロ用ガス・キャンプ用ガスボンベ・スプレー缶・ダイビング用ボンベ - 火薬類花火・クラッカー・弾薬
- 毒物類:殺虫剤。農薬
- 引火性液体
オイルライター用燃料・オイルタンク式ライター・ペイント類 - 可燃性物質:炭・徳用マッチ
持ち込み禁止の液体物
みそ・缶詰・ヨーグルト・ゼリー・歯磨き粉・液体スープ・漬け物・エアゾール・シャンプー・リンス・ハンドクリームなど
※乳幼児用のミルクやベビーフードなど特別な制限食は液体物持ち込み制限にはなりませんが、事前に確認するようにしましょう。
液体物は飲料水だけだと思っていた人は要注意です!
少しややこしい!液体物の持ち込み制限について
海外旅行に行く時の「機内持ち込み禁止リスト」に書いたように、液体物といってもその種類は実にさまざまです。機内に持っていけないものでも、預ける手荷物(スーツケースなど)には入れて良いものもあります。
また、100ml(g)以下の容器に入った液体物の場合、容量が1リットル以下の透明なジッパー付きのプラスチック製袋に入れれば、機内に持ち込みが可能となります。ただし、1人1袋しか持ち込めないので気を付けましょう。
出国手続き後に購入した場合は持ち込み可能になる
少しややこしいのですが、出国手続き前に飲んでいた飲み物が残っている場合や、機内で飲もうとして空港内で買っておいたペットボトルの飲料水などは、「液体物」にあたる為、機内に持っていけないものと判断されます。出国手続きの時に、その場で飲み切ってしまうか破棄するしかありません。どう見ても危険ではないと分かってはいても「液体物」ですからダメなのです。
しかし、これは出国手続きをする前の段階の話です。飛行機に乗る人は誰であれ「保安検査」を受けなくてはなりません。これは「手荷物」に危険物や液体物が入っているかどうかだけではなく、これから飛行機に乗る人の服に危険物が潜んでいないかなどを調べるためのものです。
機内に持ち込む手荷物はトレーに乗せてX線検査を受け、自分も探知機気を通り抜けなくてなならないのです。この保安検査をクリアすれば安全が保障されたエリアへと行くことになります。ですから、この先にある免税店や自動販売機などで購入した飲料水や化粧品などは機内への持ち込みが可能となるのです。
国によっては持ち込みが禁止されているもの
ここまで、日本から海外旅行に行く際に持っていけないものについて説明してきましたが、国によって持ち込み制限に差がある事も確認しておきましょう。また、高価なものや多額の現金など「申告が義務付けされているもの」があるので、申告漏れの無いようにに気を付けましょう。
ここで申告漏れの例を挙げてみましょう。2012年にドイツ、フランクフルトの空港税関において、楽器を持ち込もうとした日本人音楽家に対して「申告漏れ」が指摘され楽器が差し押さえられる事件がありました。楽器がなぜダメなの?と思うかも知れませんが、音楽家の方だったので高価な楽器だったのではないかと思われます。この後、EU関税法規則の改正が行われたので、現在は以前よりも手続きがスムーズになっています。
入国審査でトラブルにならないように
海外旅行先での入国審査はスムーズに済ませたいものですが、何のトラブルにもならないようにするにはどうすれば良いのでしょうか。スムーズな手続きを行うには、目的の海外旅行先の情報をきちんと収集する事がやはり重要になってきます。文化や習慣、宗教などが異なる海外では、日本では当たり前に使用しているものや食べ物が、その国によっては禁止物になっている場合もあります。良く調べないで持ち込んでしまい、多額の罰金を支払わなければならなくなるケースもあるのです。
ここまで読んでくると、何だか海外旅行には持っていけないものが多そう、審査が厳しそう…なんて思ってしまうかも知れませんが、安全、安心の為だと思い決まりを守って海外旅行に行きましょう。日本国内においても、学校や職場ではある程度の規則がありますよね。それと同じように海外でも規則があるだけの話です。しかもテロや危険物、また感染症などから乗員、乗客を守る為のものですから、これはみんなで協力していく意味が大きいと言えるでしょう。
東南アジアはタバコの持ち込みに厳しい
ここでは、海外旅行に行く前にチェックしてほしい各国に持っていけないもの、禁止品などについて代表的なものを書いていきましょう。特に東南アジアに行くときにはタバコの持ち込みに気を付けましょう。
- タイ:葉巻タバコ200本までは免税だが、それ以上は持ち込むと罰金を支払った上に没収されます。
- ブータン:「禁煙国家」の国なのでタバコを持ち込むと関税と物品税が100%かかります。国内ではタバコは売っていません。
- シンガポール:全てのタバコが課税の対象です。きちんと申告して関税を納めなくてななりません。もしそれを怠って入国した場合は多額の罰金が科せられるので要注意。
他にもスリランカやブルネイなどもタバコ持ち込みは課税の対象になります。
イスラム諸国にアルコールは厳禁
中東などイスラム圏に海外旅行に行く際はアルコールの持ち込みは厳禁の場合が多いのでしっかりと確認しましょう。
サウジアラビア、カタール、イラン、クウェート、パキスタン、モルディブはアルコール持ち込み禁止です。アラブ首長国連邦の場合は、ラマダン(断食中)に限り持ち込みできません。(※ラマダン中に海外旅行に行くことはあまりお勧め出来ません。日の入りから日没までは主なレストランなどは閉まっている場合が多く、いろいろと不便になりがちだからです。イスラム諸国に海外旅行に行く際には、出来ればラマダン月は外しましょう)オマーンやブルネイは、イスラム教徒の場合は持ち込み禁止ですが、そうでなければ個人用としてなら(免税措置内)持ち込みは可能です。
イスラム諸国に海外旅行に行くときの注意点は他にもあります。豚肉、豚肉の加工品、女性の水着などの雑誌、DVDなども厳しく制限されており、持っていけないものに入ります。